年々日本の夏は暑くなり、夏場の日照時間も長くなっています。
家の屋根が直射日光にさらされ家の中まで暑くなり、エアコンもなかなか効かないというお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そんな方にオススメしたいのが、屋根の遮熱リフォームです。
ここでは、遮熱リフォームの費用相場、リフォームの種類などについてご紹介します。
目次
屋根の遮熱リフォームの種類と費用相場
屋根の遮熱リフォームは塗装で済む場合と吹き替えの場合があります。
屋根全体を葺き替える場合は、新しい屋根の建材だけではなく既存の屋根材処分量、下地材なども追加でかかるため50~130万円程度の費用が必要になるケースが多くあります。
また、屋根は高所での作業となるため足場設置料も15~20万円発生します。
リフォーム方法 | 1㎡あたり施工費用 |
遮熱塗装 | 3,000~6,000円程度 |
葺き替え(重ね葺き) | 6,000~15,000円程度 |
断熱材の充填 | 10,000~15,000円程度 |
また、家の築年数や工事内容によってかかる費用は大きく異なります。
屋根から家が暑くなる
屋根は家の中で最も太陽に近い場所です。
太陽光の影響を最も受けやすく、さらに建物上部を覆っているためその影響を家全体に伝えやすいという特徴があります。
そのため、既存の屋根そのものに遮熱効果がない場合、直射日光の熱はそのまま屋内に届いてしまうのです。
特に、下記のような住宅は屋根からの熱による暑さを感じやすいと考えられます。
- 天井が吹き抜けの構造
- リビングが上階にある間取り
- 屋根の素材が金属(アルミ、トタン、ガルバリウム鋼板等)
- スレート瓦を使用している
これらの特徴に当てはまる家は、太陽光の熱を屋内に取り入れやすい造りであるため、屋根の遮光対策リフォームによる効果を強く実感することが出来るでしょう。
実際に遮熱リフォームをした方からは、エアコンの設定温度を極端に下げなくても効きが良くなった、2階の熱のこもった感じがなくなったという声が多く聞かれます。
夏場の光熱費を押さえることにも直結するため、費用対効果は高いリフォームと言えるでしょう。
遮熱リフォームの種類
屋根の遮熱リフォームには大きく4つの方法があります。
遮熱塗装工事の内容
工事の内容としては、専用の塗料を塗るという方法です。
遮熱効果のある塗料を屋根に塗るだけでも、屋根の表面温度を下げることが可能です。
熱の伝わりやすい金属製の屋根に遮熱塗料を塗布すると、表面温度は20℃ほど下がります。
あくまで表面温度なので、実際に家の中が20℃下がるということにはなりませんが、遮熱効果は十分にあると言えます。
特にトタンやアルミ、ガルバリウム鋼板などの金属製の屋根材に高い効果を発揮します。
葺き替え(重ね葺き)工事の内容
屋根材をすべて一新するリフォームです。
下地から屋根材まですべてを交換する「葺き替え」と、上から新しい屋根材を重ねる「重ね葺き」「カバー工法」の二種類があります。
遮熱塗料と比較するとコストがかかりますが、遮熱効果のある屋根材を選ぶことでより効果を持続させることが可能です。
断熱材の充填工事の内容
屋根の裏側に、パネルタイプの断熱材やグラスウールを敷き詰めるリフォームです。
他にもウレタンフォームを吹き付ける方法があり、パネルタイプのものを使用するよりも費用は抑えることができます。
築年数によって遮熱リフォームの選択肢は変わる
上では屋根の遮熱リフォームの種類についてまとめましたが、家そのものの築年数によっては施工不可となるリフォームもあります。
大まかな基準は下記の通りです。
- 築10年前後
- 築20年以上
築10年前後は遮熱塗料の塗装がメイン
基本的に遮熱塗料の塗装のみで済みます。
屋根材そのものに問題が生じている場合はその箇所の修繕が必要になりますが、そういった不具合がない、もしくはよほど古い屋根材を使用していない限りは塗装メンテナンスだけで一定の効果が得られます。
築20年以上は屋根材から一新することも必要
築20年以上となれば、屋根だけでなく、家の様々な箇所に傷みが生じてきます。
屋根材自体も20年以上前のものを使用しているということになりますので、リフォームを機に一新する「葺き替え」か「重ね葺き(カバー工法)」を検討すべきでしょう。
費用はやや高額にはなりますが、30年近く遮熱効果が持続する屋根材もあります。
遮熱効果のある屋根材を選べば遮熱効果はしっかりと感じられる上、効果の長期持続も期待できます。
まとめ
まとめます。
- 屋根の遮熱リフォームの費用相場は1㎡あたり3,000~15,000円程度
- 遮熱リフォームは大きく分けて3種類
- 家の築年数によって適した遮熱リフォームが異なる
屋根の遮熱リフォームは素人のDIYでどうにかできるものではありません。
また、出費を抑えたいがために、その場しのぎのリフォームをすることも避けましょう。
適切な遮熱リフォームをすれば、下記のエアコンにかかる電気代も継続して浮くため、費用対効果は必ず出ます。
施工実績の多い業者を選び、現状を確認してもらったうえで、プロの視点で最適なリフォームプランを立ててもらうことをおすすめします。