今年の暑さは異常!家で涼しく過ごすにはどうしたらいい?

気象庁によると、東京における平均気温はここ100年で3℃上昇しているとのこと、ここ埼玉県は東京より夏の気温は高いので、夏の暑さはますます厳しいものになってきていると言えます。

暑さは気温だけが原因ではなく、湿度も大きな要因です。

人間は湿度が高いほど体感温度が高くなり暑く感じるようになりますが、これを定量的に表した指標が「不快指数」です。

この不快指数、weatherbaseによると東京は世界の主要都市と比べて圧倒的に高くなっています。南半球のサンパウロやシドニーの夏季(1月)を遥かに上回っているのですから驚きです。

そして、ここ川口市では本日の不快指数「87」と東京新宿区の「86」を超えてしまいました。

東京を超える不快指数を叩き出す川口市(及び埼玉県)は世界一暑い場所であると言えるでしょう。

熱中症警戒アラートの発令や熱中症による救急搬送が多発しているのも頷けるところです。

恐ろしいのは、熱中症は屋外よりも自宅など屋内での発症率も高いということです。

これは特に湿度も高く気温も高い日でも、クーラーをつけずに過ごそうとするご高齢の方に多いのですが、そうでない方にも十分その危険はあります。

戸建て、マンション、アパート、どのような形でも、外が暑ければ家の中にもそれは影響します。ヒートアイランド現象などいろいろ考慮すべきことはありますが、このページでは、マンションや戸建て住宅にフォーカスし、家の中はなぜ暑くなるのか?、そしてその原因に対する対策にはどのようなものがあるかをご紹介したいと思います。

家の中が暑くなるのはなぜ?

家にも戸建て、マンション、アパート、木造、RC造など、様々な分類があります。

その種類によって、家が暑くなる原因は多少変わってきますが、共通していて、なおかつ最大の原因となるのは以下の2つです。

①窓からの熱の流入

家の室温を上げ、熱気がこもる最大の原因が、日光が室内に入り込むことです。

日当たりのいい家は気持ちが良いもので、一定の日光を浴びることは人体にもいいことですが、真夏の直射日光は別物です。

熱の流入原因の約70%は窓とドアが占めています。

ここから入り込んだ熱が室温を上げ、さらに日中熱をため込んだ屋根や外壁が夜間に熱を放出することで、夜になっても室温が下がらないという現象を引き起こしているのです。

また、マンションやアパートの最上階に住んでいる場合は屋根が過熱されることによる室温の上昇も無視できません。

②空気が循環していない

室内にこもった熱や湿気は、排出しなければそのまま室内にとどまってしまいます。

熱や湿気を排出するためには、室内の空気が循環しなければなりません。

しかし、家の構造上、風通しが悪い状況であったり、外が無風で室内に風が通らなかったりするとうまく空気が循環せず、熱や湿気がこもったままになってしまうのです。

これらをそのままにしておくと、室内での熱中症リスクと常に隣り合わせということになります。

夜間、電気代がもったいないからという理由でクーラーのタイマーを設定して寝る方もいらっしゃると思います。

しかし上でも書いた通り、室内の熱がそのままになっていると夜間でも室温が下がらないため、寝ている間に熱中症になってしまうというケースが多発しているのです。

では、日中室内に溜まってしまう熱にどのような対策を取ればいいのでしょうか。

家を涼しくするためにしたいこと

①そもそも熱(直射日光)を入れない

家が暑くなる最大の原因が、窓から流入する熱(直射日光)であるということで、原因の根本を絶つことがまず重要です。

特に、東側の朝日と、西側の西日が入る窓の部屋は要対策です。太陽の位置が低く、室内の奥の方まで日光が届いてしまうからです。

直射日光を遮断するのに役立つのが、カーテンです。普通のものでも効果はありますが、厚手のものや、遮光カーテンだとより効果的です。

また、窓の外にすだれを取り付けたり、キュウリやゴーヤなどで作るグリーンカーテンも効果があります。

グリーンカーテンは植物が水蒸気を発生させる効果で温度が下がるというメリットがあります。

ただ、育てるのが手間だったり、虫が苦手という方はフェイクのグリーンカーテンでも視覚効果があるので代用してみてはいかがでしょうか。

②空気の循環を作り出す

空気の入れ替えのために窓を開ける際には、対角線上の窓同士を上げることで空気の抜け道を作ることができます。

窓が対角線上になかったり、風があまり通らないと感じる場合は、玄関を開けてみてください。

また、サーキュレーターや扇風機を活用すると、室内のこもった空気の排出がしやすくなります。

③家電はできるだけ活用する

気温、湿度ともに高く、熱中症の危険指数が高い日は特にクーラーをつけるようにしましょう。

クーラーは起動時に最も電力を消費するため、つけたり消したりする動作を繰り返すよりも、つけっぱなしの方が電気代が安くなるというデータもあります。

冷たい空気は下に溜まる性質があるため、足元が冷えすぎてつらいという方は、サーキュレーターを使って冷たい空気を上に向かって混ぜることで室内温度を均一にする工夫をしてみてください。

④除湿をする

上記のように暑いと感じる原因は湿度にもありますので、クーラーの除湿機能を併せて使うことも有効です。

クーラーの除湿機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」という2つのタイプがあります。

弱冷房除湿はその名の通り、基本的には冷房を弱くしたもので、除湿もしますが室温を下げてしまいます。なんとなく蒸し暑いなという程度であれば、寒く感じることもあるかもしれません。

一方で、再熱除湿は、冷やして水を抜いた空気を温めて室内に戻します。ですから、室温は下がりませんが、電気代はやや高くなる傾向があります。

クーラーが苦手な方は、再熱除湿機能の付いたクーラーを使って、除湿することをお勧めします。不快な湿気が取り除かれれば、涼しく過ごせる時間が長くなります。

特に睡眠時には除湿を使うようにすれば、冷えすぎずに朝方まで涼しく過ごせることもできますので、試してみて下さい。

⑤ベランダに一工夫する

マンションの高層階や、ベランダの床がコンクリートの場合、照り返しで熱が流入しやすくなります。

ウッドタイルや人工芝を敷くだけで、照り返しの強さを和らげることができるので、ぜひ手入れをしてみましょう。

また、最近「打ち水大作戦」が話題になりましたが、打ち水も非常に有効です。打ち水された水が蒸発することで熱をコンクリートから奪いますので、一定程度の涼しさを感じることができるからです。まさに、先人の知恵と言えるでしょう。

打ち水の時間帯としては、やや気温が下がる午前中や夕方が効果的と言われています。

⑥窓を変える

上で触れた東側、西側の窓を断熱性に優れたものに交換するという方法もあります。

ただし、窓自体を変える場合は主に戸建てのお話になります。

マンションや賃貸アパートの場合は窓そのものを変えることは難しいので、市販の断熱シートや断熱フィルムを試してみましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここでご紹介した対策のほとんどは、すぐに、もしくはローコストで対応できるものです。

暑い夏も自宅を快適な環境にし気持ちよく過ごすためにも、自分でできる対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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