お風呂は狭いとストレスを感じやすい空間の一つです。
新築時は狭いと感じなかったとしても、子供の成長や家族構成の変化によって感じ方が変わることもあるでしょう。
また、介護の必要性が発生した場合などにも、使い勝手が悪いとストレスを感じやすくなります。
この場合、最も理想的な選択肢は増築によるお風呂の拡張でしょう。
しかし、増築には建築確認や費用、土地の面積など様々な問題が付きまといます。
増築を諦めざるを得ない方も多いのではないでしょうか。
このような場合、お風呂は広くすることはできるのでしょうか?
もちろん答えはイエスです。
増築をしなくても、お風呂をリフォームによって広くすることは可能です。
ここでは、お風呂を増築なしで広くするリフォームの費用相場、方法などについてまとめてみます。
目次
お風呂を広くするリフォーム費用の相場
お風呂を増築なしで広くするには、大きく分けて3つの方法があります。
工事内容 | 費用相場 | 工期 |
ユニットバスの交換 | 70万円~200万円 | 4日程度 |
在来工法浴室→ユニットバス | 100万円~250万円 | 1週間程度 |
在来工法浴室→在来工法浴室 | 50万円~200万円 | 2週間~1か月程度 |
間取り変更の浴室拡張 | 30万円~80万円 | 2週間程度 |
現状がユニットバスなのか、在来工法の浴室なのか、リフォームの施工方法によって費用相場は異なります。
また、工期も工事内容によって変動するので、チェックしてみてください。
お風呂を広くする方法のまとめ
在来工法の浴室をユニットバスに変える
増築するしないに関わらず、在来工法の浴室をユニットバスにすることがお風呂を広げる最も効果的で現実的な方法です。
弊社でも多くの事例がありますが、既存のお風呂の取り壊しから、実際に使えるようになる期間も短いというメリットもあります。
最も大きなメリットは、浴室暖房を入れることができ、断熱性能が高いことから、ヒートショックを防ぐことができるということです。
血圧の変化が大きい高齢者の方ほどユニットバスに変えることをお勧めします。
新しいユニットバスに交換する
ケースとしてはあまり多くありませんが、ユニットバスのサイズを変えることで、お風呂を広くすることが可能です。
実寸のお風呂場の面積に対して、設置できるユニットバスの面積は少々小さくなります。
古いタイプのユニットバスはサイズの選択肢が少なく、実寸よりもだいぶ狭い造りのものが多くあります。
しかし、最新のユニットバスはサイズバリエーションが豊富なため、新しいものに交換することでお風呂場を広くすることが可能です。
また、メーカーによっては、浴室を広くするリフォームのために設計されたユニットバスを販売しています。
お風呂の間取りが複雑で、規格サイズのユニットバスを設置できない場合でも採用可能なユニットバスもあります。
TOTO、タカラスタンダード、LIXILなど、大手メーカーの商品をチェックしてみましょう。
間取りを変えて拡張する
洗面所などのスペースがお風呂場と隣接している場合、その間取りを変更することでお風呂場を広くすることが可能です。
洗面所に十分なスペースがない場合はあまりお勧めできませんが、壁を薄くしたりすることでも多少はお風呂場の面積を広くすることはできます。
配管スペースを縮小する
実寸のお風呂場面積よりユニットバスが狭くなる理由の一つとして、配管スペースがあります。
配管スペースは基本的に風呂場の壁裏に設置されるのですが、古いタイプのユニットバスはこの配管スペースが大きいものが多いです。
現在は薄型の配管設備を設置することも可能なので、リフォーム時に工夫してもらうとお風呂場が広くなる可能性があります。
戸建は間取り含め柔軟なリフォームが可能ですが、マンションの場合は管理規約などで様々な制約があるケースが多いです。
拡張が難しい場合は、配管スペースを縮小することが出来れば、多少なりともお風呂を広くすることが出来るでしょう。
どの部分が狭いのかでリフォーム方法も変わる
「お風呂」と言っても、どこを狭いと感じているかでリフォーム内容は変わります。
狭いと感じているのはお風呂場全体ですか?それとも浴槽?洗い場?
まずは現在のお風呂の何が問題、悩みなのかをはっきりとさせておくことが重要です。
例えば、足を伸ばしてゆったりとお湯に浸かりたいという希望であれば、浴槽のサイズを中心にリフォームを考えます。
しかし、実寸のお風呂場自体が狭い場合は希望の浴槽サイズにすることは難しくなります。
その場合は、浴槽の形状に注目してみてください。
例えば、足や腕を置いて入浴できるベンチやアームレストが付いた浴槽です。
我が家もこのタイプの浴槽ですが、ゆったりリラックスして入浴できると思います。
一方、介護等のために洗い場を広くしたい場合は、そちらを重視したリフォームをすべきです。
介護向けのリフォームの場合、浴室自体の広さは最低でも1坪あった方が良いと言われています。
手すりの設置など、各所使いやすさを重視した造りにすることが介護の負担軽減にもなりますので、介護リフォームの実績の多い業者に相談しましょう。
まとめ
増築なしのお風呂拡張リフォームのポイントは下記の通りです。
- 増築なしでお風呂を広くするリフォームの費用相場は、30万円~250万円(現状と施工内容で費用は大きく変動する)
- 増築なしでお風呂を広くする方法は大きく3つ
- リフォーム前にお風呂の悩みを明確にすることが重要
お風呂は家族全員が使う場所です。
どんな使いやすさを求めるか、まずはご家族でしっかりと話し合ってみましょう。
また、画像を見るだけではわからないので、ぜひ各社ショールームに足を運んでみてください。
実際に入浴することはできませんが、使い心地を体感することは可能です。
ご参考になれば幸いです!