概要
耐震診断
以前から、お客様は耐震性に関して不安をもっており、耐震診断に踏み切りました。耐震診断では、床下、天井裏、屋根裏に潜り込み、目視できる範囲内で耐震性能をチェックしていきました。可視範囲での診断でも明らかに耐震性能が不足していることが分かりました。検査は一級建築士である弊社の小泉が自ら行いました。
リフォーム工事前
玄関面は、壁量が不足しており、耐震性が不足していました。そのため、玄関引き戸の半分を壁にする必要がありました。
そして、壁をはがすと、図面では筋交いが2本入っていなければならないところ、1本しか入っていないことが判明しました。お客様曰く、「確認申請以降の図面の変更は、ロフトの設置以外はないはずだ」ということでしたが、実際のところは図面と大きく異なっていました。お客様も大きくショックを受けていました。
驚くことに、途中で途切れている筋交いがすらありました。建売ではなく、注文住宅のお家でしたが、まさかの展開にお客様も我々も驚愕しました。
リフォーム工事中
筋交いに取りつけられているはずの金物がなかったため、金物を新たに取り付けました。
同様に筋交いも追加していきます。途中で途切れている筋交いを撤去し、新たな筋交いを入れています。
壁には断熱材が入っていなかったため、断熱材を入れました。
住みながらの耐震リフォームだった為、施主様にはかなりご不便をおかけしましたが、リフォーム後には「(年齢を考慮すると)今回やらなかったらできなかった工事かもしれない。本当に感謝しています。」というお言葉をいただきました。
住宅は、お客様の大切な財産を守るのと同時に、命を守るものです。私たちも、このような住宅に直面すると、改めて危機感を感じ、身が引き締まる思いです。
首都圏での大地震の可能性は日々高まっており、耐震性不足の古い住宅が多い蕨市や川口市における地震被害の可能性も高まっています。我々は地元密着の工務店として、このような蕨市や川口市における耐震性不足の住宅を一戸でも減らすために、日々積極的に取り組んでいます。