使い勝手のいいキッチンにしたいとリフォームしたものの、リフォームが終わってから気づく失敗は意外と多いものです。
ここでは、実際のキッチンリフォームの失敗事例や、未然に失敗を防ぐポイントについてご紹介します。
キッチンリフォームの失敗事例
リフォームの失敗事例として起こりがちなものをご紹介します。
結論から言うと失敗ケースとして多いものは以下の通りです。
キッチンの失敗事例
- 作業台が狭くなってしまった
- キッチン全体が狭くなってしまった
- キッチン家電用のコンセントの位置が合わない
- 既存のキッチン用品の置き場がうまく確保できない
- キッチンの高さで失敗(高すぎる、低すぎる)
- 収納の利便性がイマイチ
- キッチンが丸見えで片付けがストレスに
- キッチンが暑い!
以下、それぞれのケースについてデメリットや不満を感じやすい点を解説していきます。
作業台が狭くなってしまった
L字型キッチンに変更したり、シンクやコンロを大きくするリフォームをしたときに発生するデメリットです。
L字型キッチンは収納が増えるだけでなく、キッチン内での移動が最小限になるため効率的ですが、コーナー部分は使いにくいスペースです。
食材を切ったり、料理の盛り付けをするスペースが少ないのは、料理をする上でかなりストレスになります。
シンクが大きくなったりコンロの口数が増えることはメリットではありますが、その他の作業をするのに必要なスペースは確保しておきたいですね。
キッチン全体が狭くなってしまった
壁付きキッチンから、対面式キッチンに変更するリフォームをする方が感じやすい失敗事例です。
対面式キッチンにする場合、システムキッチンのサイズの他に、通路、収納の面積を確保しなければなりません。
ギリギリの広さにそれらをはめ込むと、結果的にキッチン全体が狭くなり、使いづらいキッチンになってしまうのです。
冷蔵庫や収納棚の扉を開けるときにどれくらいのスペースが必要なのか、通路は少なくとも90㎝程度の幅を取れるのか、事前に確認が必要です。
また、主に一人で使うのか、複数人で使うのかによっても、確保しておきたい面積は変わってきます。ご家庭のライフスタイルを想定して計画したほうが良いでしょう。
キッチン家電用のコンセントの位置が合わない
延長コードを使えば何とかなるかと、コンセントの位置をあまり考えずに設置すると失敗します。
キッチンは家の中でも家電の配置が多い場所です。
リフォームするならば、家電の配置も想定したうえでコンセントの位置を決めることをおすすめします。
もちろん延長コードでも対処可能ですが、タコ足配線になってしまったり、コードがごちゃごちゃして見栄えが悪くなったりしてしまいます。
また、子供が増えたり、ライフスタイルの変化とともに、使用する家電の数も増えていく可能性が高いため、リフォームするならばコンセントの増設もしておくことがオススメです。
既存のキッチン用品の置き場がうまく確保できない
例えば冷蔵庫、扉の開く方向がリフォーム後のキッチンに合っていなかったり、開くときに必要なサイドスペースなどが確保できておらず、使い勝手の悪いキッチンになってしまったという失敗はありがちです。
一般的に冷蔵庫の寿命は約10年と言われています。キッチンをリフォームした後に、キッチンに合わないからと冷蔵庫も買い替えるとなると、金銭的にも厳しいですよね。
また、意外とスペースを取るゴミ箱の置き場が確保できていなかったという失敗もよく聞きます。
地域によって差もありますが、分別の種類が多い地域の場合は特にスペースを確保しておきたい箇所です。
キッチンの高さで失敗
こちらもあまり考えずに決めると失敗につながります。
キッチンでの作業は基本的に立ち仕事です。キッチンの高さが使用する人の体格に合っていないと、肩、首、腰痛など体に支障を来します。
キッチンの高さを選ぶ時には、「身長÷2+5㎝」を基準としましょう。
商品によってラインナップは異なりますが、一般的な80㎝、85㎝の他にも1㎝単位で選べるものなどもありますので、ショールームなどで確認してみましょう。
収納の利便性がイマイチ
収納にもいろいろありますが、キッチンリフォームで失敗しがちな収納が、床下収納とパントリーです。
床下収納は特に失敗と感じる人が多いようです。通路が狭いと開けにくいですし、頻繁にものを出し入れするには使いにくい収納です。
パントリーは使い方次第ですが、奥に何を入れたかわからなくなってしまうということが起きやすいです。
どちらも収納したものを忘れて、いつの間にか賞味期限が切れていたということが起きやすい収納のため、収納方法を工夫する必要があります。
キッチンが丸見えで片付けがストレスに
部屋全体に開放感が生まれる、おしゃれなアイランドキッチンにリフォームしたものの、リビングからキッチンが丸見えで、常にきれいにしておかなければならないという強迫観念に苛まれる方は少なくありません。
少し散らかっていても隠せる状態が良いなという方は、オシャレさを求めるよりも、多少目隠しがあるキッチンを選ぶことをおすすめします。
キッチンが暑い!
キッチンを少しでも開放的な空間にしたいと、大きめの窓をつけたりすると、意外と日差しがきつく、夏場にキッチンが暑くなってしまうという失敗は多いです。
火を使うため、もとよりキッチンは暑くなりやすい空間です。食材が痛む原因にもなりますので、窓の設置は日の入り方などもシュミレーションしてから検討したほうが良いでしょう。
まとめ
- キッチンリフォームの失敗事例は多岐に渡る
- 設置予定の家電や家具を配置した想定でシュミレーションをしておくべき
- ご家庭のライフスタイルを想定したリフォームを計画すべき
- 使う人の使い勝手の良さを追求すべき
- 収納は量よりも利便性を優先
なんとなく提案されたからそのまま取り入れるのではなく、使う人が使いやすいキッチンをイメージしてリフォームプランを立てることが重要です。
実際にショールームで確認をしてみたり、リフォーム業者に希望をはっきりと伝えて、施工後に後悔することのないリフォームプランを立てましょう。