坪単価とは、家を建てる際の「床面積一坪あたりの工事費」の事です。

1坪は、1間×1間で、1.1818メートル×1.1818メートル=3.3057㎡

例えると、一坪は畳おおよそ2枚分と考えれば分かりやすいでしょうか。

そこで良く出てくるのが、坪単価によるハウスメーカーの比較です。

現在、注文住宅でも「坪単価30万円!」を謳うハウスメーカーは少なくありません。注文住宅はとても高価ですので、坪単価で比較して安いほうのハウスメーカーを選びたくなることもあるでしょう。

しかし、坪単価の計算方法には様々方法があり、実は同じ基準では比較しようがないのです。

 

実際のところ、坪単価は各社が自由に算出しています。

例えば、坪単価を計算するにあたって「法延床面積」か「施工床面積」のいずれかを使うかによって坪単価は大きく変わりますが、これは各社に委ねられているのです。

「法延床面積」とは、建築基準法で定められた各階の床面積を合計した面積の事です。玄関や奥行き2メートル以下のバルコニー、吹き抜け、では場50cm以下の出窓、外階段の面積などは延べ床面積に含まれません。

一方で、「施工床面積」とは、実際に施工した部分の面積となります。ですから、延べ床面積に含まれない部分も面積に加算されるのです。要するに、工事部分全てが面積に参入しています。

また、小さな家であるほど坪単価は高くなる傾向にあります。理由は簡単です。どんな住宅でも、お風呂やキッチン、トイレなどの住宅設備は必要です。ですから広い家ほど坪単価は安くなり、小さな家ほど坪単価は高くなります。

例えば、20坪の家で、本体が2000万円、設備が250万円の場合、坪単価は、2250万円÷20坪=112.5万円

40坪の家で、本体が2000万円、設備が250万円の場合、坪単価は、2250万円÷40坪=56.25万円

その他、同じ面積であっても家の形が異なるだけで坪単価は変わってきます。

 

このように注文住宅の坪単価は明確にルール化されていないということを知っておいて下さい。

 

また、最低限度の設備で坪単価を計算し、オプションで次々と設備を付加させ、結局はトータルの値段を高くするような営業手法をするハウスメーカーもあります。

 

上記のように、坪単価にはかなり怪しい部分がありますので、これを基準としてハウスメーカーを比較するようなことは避けた方が無難です。

では、どのように比較したらよいのでしょうか。

当社では、ハウスメーカーを比較する際は、坪単価ではなく”ご自身の理想とする住まいを実現するためにはトータルでどれくらいの値段がかかるのか”を各社に見積もりしてもらうことをお勧めしています。

そして、見積もりの内訳はしっかり書かれているか、見積外の実費がないかを確認し、各社のプランを吟味して下さい。

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